冬のイタリア料理
12月は冬のおもてなしにぴったりの4品をお届けします。
“柑橘のジェーロ”は、私がシチリアに滞在していた頃、冬のデザートとして作っていただいた思い出の味をアレンジしました。庭にすずなりのオレンジやマンダリンをもぎ、汁を搾って作った時の鮮やかな香りが今も私のからだのどこかに残っています。
“ソレント風ニョッキ”は、南イタリア・アマルフィ海岸を旅した時に出会った忘れられない味です。じゃがいもとトマトソース、モッツァレラという間違いのない組み合わせを、さらにオーブンで焼く、いわば“ニョッキのグラタン”。誰もが好きな料理だと思います。
この時期、おいしくなる柔らかなにんじんはイタリア版のミートローフ、“ポルペットーネ”に。肉だねにも、スープにも、たっぷりとにんじんを混ぜ込んだ優しい味わいです。
最後は、ヘーゼルナッツの香りを生かした温かなデザートを。しばらく暮らしていたピエモンテ州はヘーゼルナッツの名産地で、美しいピエモンテの日々を思い出しているうち、ぽっと浮かんできた組み合わせです。木の実の香りのソースとゆでたメレンゲがとてもよく合います。
まだまだ寒い日が続きます。ぜひ、ご家族やご友人とのお集まりに作ってみてください。