摘み草料理 フリッタータとテスタローリ

春、私が心待ちにしているのが、庭のあちこちから顔を出している食べられる草を摘み、料理をすることです。
自然界には、私たちが想像しているよりもずっとたくさんの食べられる草が存在しています。けれども、無理なく毎日の料理に取り入れ、美味しく食べられる草というのは、そう多くないのかもしれません。
今回は、taishojiの庭で豊富に取れるものを使い、同じ下ごしらえでできるイタリアの昔ながらの料理を2品ご紹介します。どちらも、私が好きで通い続けた土地の味です。私は、摘み草料理の楽しさをイタリアで覚えました。パスタやニョッキに練り込んだり、フリットにしたり、サラダにしたり、摘み草には無限の可能性があります。
ここでご紹介する“テスタローリ”に本来、摘み草を合わせることはありませんが、組み合わせてみたら、驚くほど相性がよいことに気がつきました。摘み草は、思いもよらないような素晴らしい風味を料理に添え、何にも変えがたい爽やかな感覚を私たちの舌と心に残してくれます。
ぜひ、みなさんも野に出て、食べられる草を探し、摘み、料理をしてみてください。それが叶わなくても、八百屋さんに並ぶ春の山菜や野菜、ハーブを組み合わせることで、また、新たな発見があると思います。
日々の料理に、摘み草を。私からの春の提案です。